平成28年5月30日
特定非営利活動法人 地中熱利用促進協会
特定非営利活動法人地中熱利用促進協会は、環境省が実施する「平成28年度環境技術実証事業ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)」における実証機関として、実証対象技術を下記のとおり募集いたします。
1.募集の概要
(1)実証対象技術
本実証試験の対象とする地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システムとは、地中熱及び地下水、下水、河川水等(以下、下水等)を熱源とし、ヒートポンプによって効率的に暖冷房を行うシステム全般のことです。当該システムは、下図に示すような階層的な技術の組み合わせで構成されており、各階層での製品や技術を有する企業、販売事業者およびユーザーからの実証申請を想定しています。その階層ごとに実証単位と呼ぶ以下に示す(A)(B)(C)の技術のまとまり(単位)で実証試験を行います。各実証単位の実証項目については、(2)に示す実証試験要領を御参照ください。
実証単位(A)システム全体
-地中熱交換部からヒートポンプまでを含めた、当システムに関わる技術全体を指す。
実証単位(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ
-地中熱や下水熱等を熱源として想定し、各熱源温度を適正温度範囲とする水冷式ヒートポンプ。設備機器メーカーが販売する既製品単位を想定している。
実証単位(C)地中熱交換部
-地中熱交換井からヒートポンプの地中熱源側の熱媒出入口までを範囲とするシステム。土木系企業の技術のみで設置が可能な技術範囲と想定している。
(2)実証試験の内容及び方法、実証の申請及び実施に関する要領
「環境技術実証事業ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)実証試験要領」(平成28年5月16日付)をご確認ください。(添付資料)(下記のURLからも見られます。)
https://www.env.go.jp/policy/etv/system/page_3.html
また、環境技術実証事業全般については、次のものを参照してください。
「環境技術実証事業実施要領」(平成28年4月1日付)(添付資料)
https://www.env.go.jp/policy/etv/system/index.html
環境省・環境技術実証事業ウェブサイト
https://www.env.go.jp/policy/etv/index.html
なお、この実証対象技術の募集については、環境省の新着情報のウェブサイトの2016年5月30日発表も参照してください。
(3)実証試験にかかる費用負担
この実証試験は、手数料徴収体制で実施しています。手数料徴収体制では実証試験実施に係る経費のうち、実証機関に発生する「測定・分析等の費用」、「人件費」、「消耗品費」、「旅費」の4項目に関する費用を手数料として実証申請者が負担することとなります。また、手数料とは別に実証対象技術の試験実施場所への持ち込み・設置、現場で実証試験を行う場合の実証対象技術の運転、試験終了後の実証対象技術の撤去・返送に要する費用は実証申請者の負担となります。
手数料金額は、実証対象技術のシステムの大小、測定器の有無及びその精度、測定器取り付け撤去工事の大小など、設備の条件等により変動します。そのため一律に手数料金額を提示することはできませんが、代表的なケース別の手数料金額は、次の費目の合計として概算を算出することができます。
1) 実証単位(A)
a.ケース(A)-1 標準的な場合(測定器がついておらず、サーマルレスポンス試験も必要な場合)
・測定器の借料・損料(必要な測定器の購入金額と同じ程度)
必要な測定器の種類は温度計、流量計、電力量計ですが、詳細は実証試験要領をご覧ください。
・測定器の取り付け・撤去工事費の実費(外部の専門業者に外注)
・サーマルレスポンス試験の外部委託費の実費(約50~100万円)
・実証機関の人件費(一件につき約20~50万円程度。システムの設備条件、試験条件等により変動します。)
・実証機関の職員の旅費(東京―現地往復旅費4回分、遠方では一泊二日の日当宿泊費を加算)
・消耗品費(若干)
b.ケース(A)-2 測定器がついている場合
・ケース(A)-1のうち、測定器の借料・損料、測定器の取り付け・撤去工事費の実費は不要です。
c.ケース(A)-3 サーマルレスポンス試験の既存データがある場合
・ケース(A)-1のうち、サーマルレスポンス試験の実費は不要です。
2) 実証単位(B)
・ヒートポンプ試験設備の借料(実証試験要領に規定する試験が適切に行える場合は実証申請者の自社設備を使用することも可能です。)
・実証機関の人件費 (一件につき約20~50万円程度。試験設備の確認の多少、試験日数等により変動します。)
・実証機関の職員の旅費(東京―現地往復旅費2回分、遠方では一泊二日の日当宿泊費を加算)
・消耗品費(若干)
3) 実証単位(C)
・サーマルレスポンス試験の外部委託費の実費(約50~100万円)
・実証機関の人件費(一件につき約20~50万円程度。試験日数、他工事との日程調整の有無などにより変動します。)
・実証機関の職員の旅費(東京―現地往復旅費2回分、遠方では一泊二日の日当宿泊費を加算)
・消耗品費(若干)
手数料の金額は、申請受付後に、実証機関が実証対象技術の設備の状況を確認した上で決めることとなります。なお、手数料の概算については、申請書受付前でも実証機関においてご相談に応じます。
(4)実証申請者の条件
本事業に実証申請者として参加する事業者は、実証対象技術との間に、以下のような具体的な関係を有することが求められております。
a.実証対象となる「(A)システム全体」、「(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ」、「(C)地中熱交換部」の製造・施工等を行っている事業者(ただし、上記(C)については、「地中熱交換器製造業者」及び「地中熱交換井施工業者」に限る)
b.上記(A)~(C)の販売事業者(販売代理店を含む)
c.上記(A)、(C)を含むヒートポンプ空調システムを導入している法人又は個人
※ただし、上記b、cについては、製造・施工事業者等から実証申請の許諾を得ており、かつ実証試験の実施にあたり必要な情報や製品、人員等を入手可能な体制を有している者に限る。
なお、実証対象技術の選定については、申請された内容に基づき、有識者で構成する技術実証検討会の意見を踏まえた上で、総合的に判断されることになりますので、申請された技術について実証試験を行うことが出来ない場合があります。
(5)申請書の受付期間
平成28年5月30日(月)~10月31日(月)
※ただし、「実証単位(A)システム全体」は、夏季冷房期間における実証試験の実施が必須項目とされることから、受付期間は、6月30日(木)までとなります。
また、上記受付期間中であっても、応募件数の状況によっては、応募の受付を終了する場合があります。その際は、当協会のウェブサイトでの発表をもってお知らせしますので、あらかじめご了承ください。
(6)申請方法
申請書1部と技術資料等を郵送にて提出してください。様式は、下記の申請書類の「1)実証申請書」をご使用ください。
なお、審査や試験計画作成を効率的に行えるよう、システム図、設備配置図、機器仕様などの技術的な資料は、できるだけ添付してください。
・申請書類
1)実証申請書 (添付のWord ファイルに記入してください。)
2)技術資料等(添付の実証申請書を参照ください。)
(7)「実証申請書」提出先及び問合せ先
〒167-0051
東京都杉並区荻窪5丁目29番20号
パシフィックアークビル5階
特定非営利活動法人地中熱利用促進協会(事務局 宮崎眞一)
電話/FAX番号:03-3391-7836
E-mailアドレス:geohpajs@geohpaj.org
URL:https://www.geohpaj.org/wp2/
(8)添付資料
1)実証試験要領(PDFファイル)
2)環境技術実証事業実施要領(PDFファイル)
3)実証申請書フォーム(Wordファイル)
2.平成28年度の実証試験スケジュール
(1)実証単位(A)システム全体
(2)実証単位(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ、実証単位(C)地中熱交換部
3.その他
実証試験の結果は、実証試験結果報告書として取りまとめ、試験結果の如何に関わらず、すべての実証試験結果報告書は、環境省・環境技術実証事業ウェブサイトで公表します。
なお、公示前の特許出願等で公開を希望されない情報などがあれば、別途協議いたします。
[参考2]環境技術実証事業について
環境技術実証事業は、既に適用可能な段階にありながら、環境保全効果等についての客観的な評価が行われていないために普及が進んでいない先進的環境技術について、その環境保全効果等を第三者が客観的に実証することにより、環境技術実証の手法・体制の確立を図るとともに、環境技術の普及を促進し、環境保全と環境産業の発展に資することを目的とするものです。
また、本事業の実証試験を行った実証対象技術に対しては、環境省から「環境省環境技術実証事業個別ロゴマーク」が交付されます。
ただし、その公表された技術について、環境省や当協会が、保証、認証、許可等を与えるものではありません。
なお、環境技術実証事業全般及び詳細については環境省・環境技術実証事業ウェブサイト(http://www.env.go.jp/policy/etv/)を参照してください。