1.募集の概要
(1)実証対象技術
本実証試験の対象とする地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システムとは、地中熱及び地下水、下水、河川水等(以下、下水等)を熱源とし、ヒートポンプによって効率的に暖冷房を行うシステム全般のことです。当該システムは、下図に示すような階層的な技術の組み合わせで構成されており、各階層での製品や技術を有する企業、販売事業者およびユーザーからの実証申請を想定しています。その階層ごとに実証単位と呼ぶ以下に示す(A)(B)(C)の技術のまとまり(単位)で実証試験を行います。各実証単位の実証項目については、(2)に示す実証試験要領を御参照ください。
図 地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システムの階層構造
実証単位(A)システム全体
-地中熱交換部からヒートポンプまでを含めた、当システムに関わる技術全体を指す。
実証単位(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ
-地中熱や下水熱等を熱源として想定し、各熱源温度を適正温度範囲とする水冷式
ヒートポンプ。設備機器メーカーが販売する既製品単位を想定している。
実証単位(C)地中熱交換部
-地中熱交換井からヒートポンプの地中熱源側の熱媒出入口までを範囲とするシステム。
土木系企業の技術のみで設置が可能な技術範囲と想定している。
(2))実証試験の内容及び方法、実証の申請及び実施に関する要領
「環境技術実証事業ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)実証試験要領」(平成24年3月30日改定)を参照してください。
http://www.env.go.jp/policy/etv/pdf/03/09_4.pdf
また、環境技術実証事業全般については、
「環境技術実証事業実施要領」(平成24年4月1日付)
http://www.env.go.jp/policy/etv/pdf/intro/yoryo_h24.pdf
環境省・環境技術実証事業ウェブサイト
http://www.env.go.jp/policy/etv/
を参照してください。
(3)実証試験にかかる費用負担
この実証試験は、平成23年度から手数料徴収体制に移行しました。手数料徴収体制では実証試験実施に係る経費のうち、実証機関に発生する「測定・分析等の費用」、「人件費」、「消耗品費」、「旅費」の4項目に関する費用を手数料として実証申請者が負担することとなります。また、手数料とは別に実証対象技術の試験実施場所への持ち込み・設置、現場で実証試験を行う場合の実証対象技術の運転、試験終了後の実証対象技術の撤去・返送に要する費用は実証申請者の負担となります。
手数料金額は、実証対象技術のシステムの大小、測定器の有無及びその精度、測定器取り付け撤去工事の大小など、設備の条件等により変動します。そのため一律に手数料金額を提示することはできませんが、代表的なケース別の手数料金額は、次の費目の合計として概算を算出することができます。
1)実証単位(A)
①ケース(A)-1 標準的な場合標準的な場合(測定器がついておらず、サーマルレスポンス試験も必要な場合)
- 測定器の借料・損料(必要な測定器の購入金額と同じ程度)
必要な測定器の種類は温度計、流量計、電力量計ですが、詳細は実証試験要領をご覧ください。
- 測定器の取り付け・撤去工事費の実費(外部の専門業者に外注)
- サーマルレスポンス試験の外部委託費の実費(約100万円)
- 実証機関の人件費(一件につき約50万円程度。システムの設備条件、試験条件等により変動します。)
- 実証機関の職員の旅費(東京―現地往復旅費4回分、遠方では一泊二日の日当宿泊費を加算)
- 消耗品費(若干)
②ケース(A)-2 測定器がついている場合
- ケース(A)-1のうち、測定器の借料・損料、測定器の取り付け・撤去工事費の実費は不要です。
③ケース(A)-3 サーマルレスポンス試験の既存データがある場合
- ケース(A)-1のうち、サーマルレスポンス試験の実費は不要です。
2)実証単位(B)
- ヒートポンプ試験設備の借料(実証試験要領に規定する試験が適切に行える場合は実証申請者の自社設備を使用することも可能です。)
- 実証機関の人件費 (一件につき約50万円程度。試験設備の確認の多少、試験日数等により変動します。)
- 実証機関の職員の旅費(東京―現地往復旅費2回分、遠方では一泊二日の日当宿泊費を加算)
- 消耗品費(若干)
3)実証単位(C)
- サーマルレスポンス試験の外部委託費の実費(約100万円)
- 実証機関の人件費(一件につき約50万円程度。試験日数、他工事との日程調整の有無などにより変動します。)
- 実証機関の職員の旅費(東京―現地往復旅費2回分、遠方では一泊二日の日当宿泊費を加算)
- 消耗品費(若干)
手数料の金額は、申請受付後に、実証機関が実証対象技術の設備の状況を確認した上で決めることとなります。なお、手数料の概算については、申請書受付前でも実証機関においてご相談に応じます。
(4)実証申請者の条件
本事業に実証申請者として参加する事業者は、実証対象技術との間に、以下のような具体的な関係を有することが求められております。
①実証対象となる「(A)システム全体」、「(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ」、「(C)地中
熱交換部」の製造・施工等を行っている事業者(ただし、上記(C)については、「地中熱
交換器製造業者」及び「地中熱交換井施工業者」に限る)
②上記(A)~(C)の販売事業者(販売代理店を含む)
③上記(A)、(C)を含むヒートポンプ空調システムを導入している法人又は個人
※ただし、上記②、③については、製造・施工業者等から実証申請の許諾を得ており、
かつ実証試験の実施にあたり必要な情報や製品、人員等を入手可能な体制を有して
いる者に限る。
(5)申請方法
申請書11部(正本1部、写し10部)を郵送にて提出してください。様式は、添付資料の「実証申請書フォーム」をご使用ください。
なお、審査や試験計画作成を効率的に行えるよう、システム図、設備配置図、機器仕様などの技術的な資料は、できるだけ添付してください。
- 「実証申請書」提出先
〒167-0051東京都杉並区荻窪5丁目29番20号 パシフィックアークビル5階
特定非営利活動法人地中熱利用促進協会(事務局 宮崎眞一、小間憲彦)
電話/FAX番号:03-3391-7836 E-mailアドレス:geohpaj@geohpaj.org
- 申請書受付の締め切り日
平成24年6月29日(金)必着
- 添付資料
1)実証申請書フォーム (Word ファイル)
2)実証試験要領(平成24年3月30日改定)
http://www.env.go.jp/policy/etv/pdf/03/09_4.pdf
3)環境技術実証事業実施要領
http://www.env.go.jp/policy/etv/pdf/intro/yoryo_h24.pdf
2.平成24年度スケジュール
実証試験に係るスケジュールは以下の見込みです。実証試験(冷房期間、暖房期間)は実証単位(A)を対象にしております。 |