地中熱利用促進協会
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・地中熱に関するQ&A
1.地中熱利用ヒートポンプって何?
2.HPの原理は?
3.地中熱利用ヒートポンプは暖房に使えるのは分かるが、冷房にも使えるの?
4.どうやって地下から熱を得るの?
5.開放循環(open-loop)システムって何?
6.開放循環(open-loop)システムではどの位の地下水が必要なの?
7.良質でない水を使うと問題が発生するの?
8.開放循環(open-loop)システムは環境に影響を及ぼすの?
9.開放循環(open-loop)システムを導入するのに規制はあるの?
10.密閉循環(closed-loop)システムって何?
11.抽熱パイプの寿命は?
12.どうやってパイプを接合するの?
13.循環させる流体は?
14.どんなタイプの地中熱利用ヒートポンプが利用可能なの?
15.冷暖房を地中熱利用ヒートポンプだけで本当に出来るの?
16.地中熱利用ヒートポンプはお湯を作れるの?
17.契約している電気のアンペア数を増やす必要があるの?
18.HPはどこに置くの?
19.地中熱利用ヒートポンプはどれだけ効率的なの?
20.地中熱交換井の本数と深さは、どのようにして決めるの?
21.価格は?回収期間は?
22.融雪は出来るの?
23.温水プールは出来るの?
24.大規模な家や施設の暖房は出来るの?
25.メンテナンス方法は?
26.地中熱利用ヒートポンプは室内空気を汚さないの?
27.HPのサイズは?
28.地中熱利用ヒートポンプは環境に与える影響が最も少ないシステムって本当?
29.地中熱利用ヒートポンプの寿命は?
30.そんなに熱量が地中から取れるの?
31.地中の熱は、どの程度あれば足りるの?
32.欧米で普及していて、日本で普及していないのは何故?
33.どの位まで掘る必要があるのか? NEW
34.コストが高いのが課題であろうと思うが、その対策としてどの様なことが考えられているか? NEW
35.地中熱を広めるためにどの様な努力/活動をされているのか? NEW
36.都心では、地下鉄などが走っているが、その様な場所で利用できるのか? NEW
37.地中に熱を捨てるシステムが増えると地中の温度が上昇してしまい、
  地球に悪い影響が出るのではないか?
 NEW
38.地中熱に興味があるが実際に仕事をしてもらう、相談するにはどの様にすれば良いのか? NEW
39.地中熱を使った例について知りたいがどうすればよいか? NEW



1.地中熱利用ヒートポンプって何?
 HPとは、熱を冷たい所から暖かい所に移動させる機械です。地中熱利用ヒートポンプとは大地とHPを組み合わせた集中冷暖房・給湯システムで、冬(暖房時)は大地の熱を利用し、夏(冷房時)は室内の熱を大地に蓄えます。
 ご家庭にある冷蔵庫の裏面をさわってみて下さい。暖かいと思います。この熱は、冷蔵庫を冷やすために庫内から運び出された熱で、冷たい庫内から暖かい室内への熱の移動はHPで行われています。地中熱利用ヒートポンプも同じ原理で動作してますが、異なるのは熱の移動を室内と大地の間で行っている点です。
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2.HPの原理は?
 HPとは、熱を冷たい所から暖かい所に移動させる機械です。低温の熱を約40℃(華氏100度)まで昇温して室内に移動させるには、蒸発、圧縮、凝縮そして膨張のサイクルを利用します。HP内は、低沸点の冷媒(代替フロンやイソブタンなど)が熱移動媒体として循環しています。暖房時の原理を説明します。低温で液状の冷媒は、蒸発器(熱交換器)の場所で低温の熱源(地中熱利用ヒートポンプの場合、グランド・ループから戻ってきた液体)から熱を獲得し、気化します。次に、気化した冷媒は圧縮器で加圧され、約70℃(華氏160度)以上に昇温されます。昇温したガス状の冷媒は熱交換器に移動し、そこで熱を貰った空気は約40℃(華氏100度)となって室内へ供給されます。空気に熱を奪われた冷媒はガスから液体に戻り、膨張弁の所で冷却され、再び最初の蒸発器に戻ります。冷房の時は、暖房と逆サイクルとなります。
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3.地中熱利用ヒートポンプは暖房に使えるのは分かるが、冷房にも使えるの?
 HPは同一システムで冷房と暖房の両方が出来るので、非常に効率的です。遠隔操作で冷房と暖房を簡単に切り替えることは出来ます。
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4.どうやって地下から熱を得るの?
 地下から熱を得る方法は数種類あります。最も一般的なものは、地中にパイプをループ状に挿入し、その中で不凍液等を循環させる密閉循環(closed-loop)システムです。その他に、地下水や河川水等を直接利用する開放循環(open-loop)システム等があります。
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5.開放循環(open-loop)システムって何?
 河川水あるいは地下水を汲み上げ、その熱だけを利用するシステムのことです。設置が最も容易で初期コストが安くなりますので、水を多量に確保でき、使用に関する規制のない場所で採用されています。使用した地下水の処理方法には3種類あります。
 a.池、川あるいは湖に放流する。
 b.排水路に放流する。
 c.別の井戸を介して地下に戻す。
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6.開放循環(open-loop)システムではどの位の地下水が必要なの?
 冷暖房する施設の大きさや気密性等によって異なります。必要な地下水量はL/minなどの単位で表現されます。例えば、出力10kWのヒートポンプは、30 L/minの水量を必要とします。
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7.良質でない水を使うと問題が発生するの?
 開放循環(open-loop)システムで良質でない水を使うと、トラブルの基となります。事前に水の硬度、酸性度および鉄分の含有量を調べて下さい。良質でない水を使用するとHP内部の熱交換器部にスケールが付着するので、砂の除去装置や除鉄装置を取り付け、定期的な除去作業が必要となります。
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8.開放循環(open-loop)システムは環境に影響を及ぼすの?
 いいえ。熱しか利用しませんので、汚染は発生しません。水で変化するのは、HPの入口(利用前)と出口(利用後)における温度だけです。
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9.開放循環(open-loop)システムを導入するのに規制はあるの?
 地域によって異なりますので、事前に調査する必要があります。
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10.密閉循環(closed-loop)システムって何?
 本システムが最も普及しており、その中にも幾つかの種類があります。設置する場所の特性に合った方法を選択することが大切です。
a.水平ループ式は、十分な敷地面積が確保でき、堀を掘るのが容易であれば、最も安い方 式です。バックホー等で約1〜2m深さの堀を掘り、そこにパイプを這わせて埋設しま す。一般的に、水平ループの長さは出力3.5kW当たり約120〜180mです。建坪100m2 程度の住宅では400〜600m必要です。
b.垂直ループ式は、敷地面積が十分に確保できない場合や、景観を変えてはならない場所 で多く採用されています。深さ50〜100m程度の穴を掘り、U字形にループしたパイ プを挿入し、埋設します。垂直ループ式は一般的に高価ですが、水平ループ式よりパイ プ長は短くて済みます。建坪100m2程度の住宅では深さ100mの井戸が2本程度必要で す。
c.コイル状ループ式(slinkyR loop)は水平ループ式の変形で、パイプをコイル状に巻き、 堀の必要長さを短くするために用いられます。ただし、水平ループ式よりパイプの総延 長は長くする必要があり、その程度はパイプ2本式の場合でパイプの公称熱交換能力ト ン当たり60〜90mです。堀の長さは、パイプの本数を増やすほど、またパイプの巻き 数が多いほど短くなります。建坪100m2程度の住宅では200〜300m必要です。
d.池ループ式(pond loop)は特殊なタイプです。十分な深さと水量が確保された池の底 にコイル状にループしたパイプを置きます。初期コストが安く非常に魅力的な方法で、 しかも閉鎖式なので環境に害を与えません。
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11.抽熱パイプの寿命は?
 密閉循環システムでは高密度ポリエチレン製のパイプを使用します。50年保証をしているメーカもあります。実験によれば、200年以上は使用できるとのことです。
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12.どうやってパイプを接合するの?
 熱で溶解する方法(thermal fusion)と、機械的に接合する方法があります。熱溶解法ではソケットか、元々のパイプ以上に接合力を強化するために一緒に溶かして接続する方法がお勧めです。
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13.循環させる流体は?
 エチレン・グリコール、プロピレン・グリコールと植物起源不凍液等の不凍液が使用されています。これらの溶液は水と混ぜて、当該地域の気候や大地の状態に合うように調合されます。
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14.どんなタイプの地中熱利用ヒートポンプが利用可能なの?
 地中熱利用ヒートポンプ用HPを使用します。水熱源ヒートポンプも温度帯によっては利用可能です。
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15.冷暖房を地中熱利用ヒートポンプだけで本当に出来るの?
 100%出来ます。給湯もできますし、融雪もできます。
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16.地中熱利用ヒートポンプはお湯を作れるの?
 家庭用の給湯は、地中熱利用ヒートポンプだと一日当たり数十円あるいは無料に近い費用で賄えます。温水は、HP内部の昇温気化した冷媒から熱交換器部で熱を獲得して作られます。HPで供給できる温水は約50℃で、消費量に応じた設計をすれば、大規模ビルなどでの給湯も可能です。
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17.契約している電気のアンペア数を増やす必要があるの?
 現在契約しているアンペア数や地中熱利用ヒートポンプの規模によります。
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18.HPはどこに置くの?
 種々の理由から、室内にHPを置きます。作動に伴う音はこのように静かですし、室内に置けばHP本体を暴風雨に晒すことがないので、長持ちします。
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19.地中熱利用ヒートポンプはどれだけ効率的なの?
 地中熱利用ヒートポンプの稼働コストは深夜電力を使用すると電気ヒーターよりも平均約25%程度安くなります。電気ヒーターやエアコンは給湯できませんが、地中熱利用ヒートポンプは給湯ができ、ますます効率的です。
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20.地中熱交換井の本数と深さは、どのようにして決めるの?
 密閉ループ式パイプの中を循環する不凍液は、地中から地中熱交換井1m当たり30〜80 W/mの熱を伝導で放出・獲得すると言われています。また、冷暖房の熱設計をする際には、単位床面積当たりに必要な熱量は100〜200 W/m2です。これらの値から必要な総熱量を求め、地中熱交換井の総延長を決めます。後は、地中熱交換井を掘削する敷地の広さから、本数と深さを決めます。
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21.価格は?回収期間は?
 日本の場合は、戸別住宅用で300万円〜500万円です。これには室内の冷暖房や給湯機器を含んでいます。従来機器との差を回収するには時間がかかりますが、国や県の補助制度がありますので、それを活用することで10年程度になるように努力しています。
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22.融雪は出来るの?
 歩道や車道の融雪が出来ます。
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23.温水プールは出来るの?
 室内プールも屋内プールも、地中熱利用ヒートポンプで温水プールへ変身できます。
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24.大規模な家や施設の暖房は出来るの?
 種々の能力のHPが製造されてますし、組み合わせることも可能ですので、十分な数の抽熱孔さえ確保できれば可能です。
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25.メンテナンス方法は?
 正しく設置された閉鎖循環ループ式地中熱利用ヒートポンプの場合、エアーフィルターとエアーブロアー部品の定期点検以外は、ほとんどメンテナンスを必要としません。開放ループ式の場合は、水質が熱交換能力に大きく影響を及ぼすので、水コイルのメンテナンスを推奨します。
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26.地中熱利用ヒートポンプは室内空気を汚さないの?
 灯油やガスを用いる冷暖房機は、燃焼に伴って発生する一酸化炭素や他の有害ガスを煙突から室外へ排出する必要があります。地中熱利用ヒートポンプを含めた電気式HPは燃焼を伴わないので、室内空気を汚しませんし、煙突も必要ありません。
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27.HPのサイズは?
 対象とする家屋やビルで冷暖房に必要とされる熱量を正確に見積もってHPのサイズを決める必要があります。窓のタイプや気密性能(insulation)、負荷に留意すれば、熱挙動(損失や獲得)が分かります。HPのサイズが適正に設計されれば、一年を通して快適な暮らしが出来ます。
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28.地中熱利用ヒートポンプは環境に与える影響が最も少ないシステムって本当?
 地中熱利用ヒートポンプは、地中と室内空気の間で熱だけを移動させます。HPは少しの電気で稼働し、消費した電気エネルギーの3.5倍以上のエネルギーを利用できるので、環境に与える負荷が最も少ないシステムと言えます。
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29.地中熱利用ヒートポンプの寿命は?
 専門家は25〜35年間は地中の熱を利用可能と言っています。この期間は、既存システムの約2倍です。ただし、HP本体は機械であるため、室内に設置したとしても、その寿命はエアコンより若干長い程度と思われます。
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30.そんなに熱量が地中から取れるの?
 地中熱利用ヒートポンプは、地中熱交換井1m当たりから約30〜80Wの熱量を獲得できることが分かっています。
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31.地中の熱は、どの程度あれば足りるの?
 地中熱利用ヒートポンプは冷房時に室内から奪った熱を地中に放出し、暖房時には地中から熱を獲得して室内に供給します。従って、地中温度は冷房時には低温なほど、暖房時には高温なほど効率的です。しかし、HP内の冷媒は約70℃までしか昇温されませんので、抽熱孔を循環する不凍液が70℃より高温になるような場所(例えば、温泉地帯)では冷房が出来ません。冷暖房の効率を考えるとき、重要なのは熱を放出・獲得する対象物の温度の安定性です。温度が極端に変化すると、効率が大きく悪化します。幸い、深さ5m以深の地中温度は特殊な場合を除いて10〜15℃で年間を通して安定してますし、そこに地下水が流れていても同程度の温度です。そこで、地中熱利用ヒートポンプは温度が10〜15℃程度で安定している深さ5〜100mの地中熱を利用しています。
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32.欧米で普及していて、日本で普及していないのは何故?
 大きな原因は、a.日本での設置コストが欧米に比べて高いことと、b.普及していないためにご存じの方が少ないこと、さらにはc.普及のための助成制度が整備されていないことと思われます。
 日本での設置コストが高くなる原因は、抽熱孔の掘削費にあります。欧米では3,000〜5,000円/m程度の単価で抽熱孔を掘削すると言われています。日本の現状は、残念ながら1.5〜数万円/mです。
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33.どの位まで掘る必要があるのか?
 地中と熱の授受を行うために掘削をするので、取れる熱量、排出できる熱量との兼ね合いで掘るべき長さが決まってきます。これはその場所の地質や地下水の状況でかなり変動します。
 だいたい通常数十メートルから100mくらいまでの掘削を行います。
 ただ地盤の安定化を図るために打つ地中杭と一緒に埋設する方法もあるので、この場合には10m程度の掘削になります。
 また地下1.5から2m位に長い溝を掘ってそこに巻いた管を埋設する方法もあるので、この場合は掘る面積は広くなりますが、深さは更に浅くなります。
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34.コストが高いのが課題であろうと思うが、その対策としてどの様なことが考えられているか?
 初期コストを下げることの重要性は、広く地中熱が広まっているヨーロッパ、米国でもいまだに言われている重要なテーマです。勿論地中熱の認知度がやっと高まり始めた日本では、ヨーロッパ、米国と比べても、まだかなり初期コストが高いことから、より重要なテーマとなっています。
 日本の掘削コストがヨーロッパ、米国と比べて高いのは、地質が多様であり、更に非常に崩壊しやすい地質が多いことに原因があります。その代わり、ほとんどの熱交換井で地下水の流動が認められることが多くなっています。特に、河川の近くなど地下水が豊富な地域では、地下水が流動していることを確認できれば、初期コストをかなり低減できます。
 また、地下水を汲み上げ、地上で熱交換する方法は、効率が更に高くなりますので初期コストの低減が可能となります。更に、既に地下水・工業用水を使っている所で、その水を熱源として、容易に地中熱の利用が可能となります。ただし、地下水を新たに掘って利用する場合には、地方自治体で詳細な規制がかかっていますのでそれを調べる必要があります。一般的に大量の汲み上げは難しくなっています。
 新しい試みとしては、建築物に必要となる杭を熱交換井として利用する方法です。鋼管杭、PC杭、現場打ち杭などの種類がありますが、それらを使うことで大幅な初期コストを低減することが可能となります。ただし、建築物の設計段階から熱交換井として使用することを考えて建物などの設計をする必要があります。杭を利用する建築物では是非活用したい技術です。
 その他、各社が研究していることは間違いありません。発表できる技術が出てきましたら、報告します。
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35.地中熱を広めるためにどの様な努力/活動をされているのか?
 地中熱を急速に広げるためには、
  ・ 地中熱の名前さえご存じでない方、
  ・ 名前は知っていても内容・効果を知らない方などの数を減らすこと、
    すなわち認知度の向上が当面の課題と理解しております。その為、
  ・ 展示会への出展(本年度は3カ所で実施)
  ・ ホームページの充実(毎月バージョンアップ中)
  ・ 見学会での説明(本年度は、大阪(9月)、九州(11月)と軽井沢(1月)を予定)
  ・ 経産省、環境省などへの具申(パブリックコメントなどを提出)
などを行っています。
 これらの案を作成したり、実行するのがワーキンググループ(WG)です。現在、制度・施策WG、システムWG、広報・企画WGの3WGが活動を行っています。協会員の方はどなたでも、WGに参加し活動をすることが可能です。是非、ご参加ください。
 また、地中熱の認知度を向上させるために、NEDOのNPOへの助成金(新エネルギー省エネルギー非営利活動促進事業)を平成16年度及び17年度に活用しております。
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36.都心では、地下鉄などが走っているが、その様な場所で利用できるのか?
 地下鉄の上ではまさか掘れませんから、そういう場所は常識的に避けることになると思います。都心で水道管やガス管などの地下埋設物があることが想定される場所での掘削も避けるべきです。
 大深度地下使用法との関係も考慮すべきですが、その対象地域は三大首都圏の一部地域と定められていますので、その他の地域では現在地下水の揚水を伴わない掘削に関しては基本的に問題はありません。法律との整合を執るべきと考えます。(首都圏と表現されていると思います)
 いずれにしても地下に何か埋まっていると考えられる場合には調査をすれば良いと思います。現在では物理探査という手法でかなり地下埋蔵物の有無が分かるようになってきています
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37.地中に熱を捨てるシステムが増えると地中の温度が上昇してしまい、地球に悪い影響が出るのではないか?
 地中に熱を捨てる(排熱)だけというシステムは非常に少なく、通常は冬期に地中から採熱し、夏期に地中へ排熱することで、年間を通しての熱収支バランスをとるようにしていますので、長期的に地中の温度が上昇する心配はありません。温暖な地域で、夏期の排熱量が冬期の採熱量を上回る場合には、夏期でも給湯も行うなどして、熱収支をバランスさせる工夫が行われています。
 ただし、夏期の排熱期間中に、熱交換パイプ周辺の地中温度が徐々に上昇して、夏の終わりに2〜3℃上がっている可能性はあります。この場合、影響を受ける生物としては地中のバクテリアが考えられますが、温度上昇によってバクテリアの数が増減するわけではなく、棲息するバクテリアの種類が、より高温を好むタイプにシフトします。そのシフトの度合いも、化学物質の浸透などによる場合に比べれば遥かに小さく、生物圏への影響は小さいと言えます。
 夏期に地中に熱を捨てることにより、日中の気温上昇を抑制することができ、更に気温上昇の抑制によって冷房消費を抑えて排熱量を減らせるという二重の効果があるため、地中熱利用によるヒートアイランド現象緩和への貢献度は大きく、地下と地上を含めた地球という観点から言えば、地球に良い効果が期待されます。
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38.地中熱に興味があるが実際に仕事をしてもらう、相談するにはどの様にすれば良いのか?

 以下のいずれかの方法がございます。

 相談したい分野や内容が明確でしたら以下の会員リストから各企業のホームページを参照され該当する協会加盟企業に問い合わせて下さい。
  
http://www.geohpaj.org/link/memlist.htm

 地元の施工事例を参考にして相談したい場合や用途が明確な相談は以下のホームページを開き「県別施工事例」「用途別施工例」の個別実例を開き、該当する協会加盟企業に問い合わせて下さい。
  http://www.geohpaj.org/introduction/examenu.htm

 上記で解決出来ない場合や、一般的な相談は当協会事務局へ問い合わせて下さい。
  
http://www.geohpaj.org/outline/inquiry.htm

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39.地中熱を使った例について知りたいがどうすればよいか?
 当協会のホームページには、施工事例を、県別及び用途別に分けて、実施例を示しています。下記アドレスを訪問して頂ければと思います。
  
http://www.geohpaj.org/introduction/examenu.htm

 更に詳細に調査されたい場合は、その工事を担当された協会加盟企業のURLも示してありますので、直接お問い合わせください。
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